2011/12/30〜2012/1/2 三宅島年末年始旅行


昨年は天気が大荒れで大変だった三宅島。今年はどうしようかといろいろ
悩んで他の選択肢も検討したのですが、やっぱりまた行くことに決定。 体調不良に直前にバタバタしたせいでデジカメを忘れてきてしまい、今回は携帯カメラの画像です。

12/30(金)

大掃除も終わらないまま、あたふたと準備して12/30の夜に竹芝桟橋に到着。
乗船手続きをしてさるびあ丸に乗り込みます。
出発間際の予約だったため往路の二等和室は満席で二等椅子席になってしまいました。
揺れはそれほど大きくなかったけど、椅子は寝にくくてしんどかったー。


12/31(土)


今回お世話になった宿は昨年に引き続きスナッパー(http://www.snapper-d.com/)です。
オーナーの野田さんは三宅島の観光含めた活性化に尽力されている方です。

ここは、ネットも繋がるしたくさんのマンガもあって、のんびりできます。


まずは車を走らせて新鼻新山へ。
83年の噴火の際にできたこんな風景があちこちに残っています。
火口に近い程赤いパミスが増えて、赤い絨毯みたい!


ここはザクザクのスコリア丘になっていて広大な風景です。
写真だと分かり難いですが、風紋が綺麗に見えます。


尖っている先まで歩いて行ってみます。すごい断崖絶壁。落ちても自己責任で。
誰だ?サスペンスドラマなんて言っているのは?


雄山からは今日も噴煙が上がっています。


対岸の御蔵島。お椀を伏せたような形で、島の大半は自然の宝庫です。


阿古の沖に三本岳が見えます。いかにも溶岩柱といった形です。
黒潮のど真ん中ということもあってか、有名な釣りスポットだそうです。


午後、さるびあ丸が錆が浜港に入港。この日の上り便も波は穏やかでなんと御蔵島も寄れたとのこと。


さて、いつもの村営牧場に行ってみます。いろいろとアレですが自己責任で。

噴煙が西方向に多かったのか、火山灰の堆積が多いのか、道路や斜面が埋まっているのが多い気がするよ。


雄山から放出される火山ガスがコンクリートや電線を腐食させてしまうのですが、その劣化のサンプルテストをしていました。
コンクリートは水分比40、60、80%、釘(ステンレス、鉄)、電線…


エアコンの室外機。長年ガスに晒されてしまうと、もはや原型を留めなくなっています。
鉄の方が耐性が弱くてプラスチックが残っていたようで…


避難の際に建物内に退避させたと思われるバギーも、すっかり火山ガスと長い年月ですっかり朽ち果てています。


路肩の斜面。別に処理もしてないのに、くっきりと境界面が分かるようになっています。 上部はスコリア堆積物なので植物が生えにくく、下部は土砂を含んでいるせいで苔むしています。
(下が細かいタフ層、上はスコリア層。この組合せは島の北東でよく見られます)


さて今日は大晦日。日没の時間を狙って三宅島の町営温泉ふるさとの湯に行ってみます。


駐車場からの日没。さようなら2011年。


年越しは紅白見ながらまったりします。


紅白が終わったあと、車を飛ばして近くの御笏神社へ初詣です。


恒例行事となった年男レーススタート。境内の階段があるのでゴールするころにはヘトヘト?


1/1(日)


朝6時半、近くの岬まで車を走らせて初日の出を待ちます。
今年もあいにく雲がかかっていて水平線からの日の出を見ることが出来ません。


そして初日の出。


雄山。噴煙だけが見えます。


朝食はおせち料理とお雑煮です。


スナッパーの猫のミミ様。


今日は雄山の北側探索です。これまたアレなんで、自己責任で。
三宅島全体に言えるのですが危険なところにも柵とかないので自分自身で判断しないと大変な迷惑がかかります。


これも境界面がよく分かる地層。
のっぺりとして掘削の痕が残っているのがタフ層(m厚)、上のザラザラしているのがスコリア層。
タフ層の下位にもスコリア層が見られ、その中に30cm厚の緑白色の細かいタフ層が挟まっていました。


島の北側の山腹から見た海。
この日は神津島、式根島、新島、利島、大島、伊豆半島、そして富士山も望むことができました。

っていうか、災害復旧工事途中の新しい道路が目立つ。


阿古地区のすぐ山側にある、コシキ穴に寄ります。以前は気づかずに素通りしていましたが、最近ジオ看板も立ったそうです。
山岳会の看板がなんだか映画の看板に似ているような…


コシキ火口におりてみました。
針葉樹も見られ、植物の遷移がわかるなぁ〜
三七山もひょうたん山も、新鼻新山も数百年したらこうなるのかな。
さすが火口だけに実はかなりの傾斜。
登り降りで一気に体力が、、、若くないっす。



ひょうたん山。昭和15年噴火で形成されました。年月も経っていますが、未だに荒涼としています。

隣の三七山の方が新しい(約20年後)のだけどそちらのほうが草が生えてきているのは、水が流れた後が少ない=透水性が高すぎて植物が根付かないのと、海に近いせいかと、って思う。


ひょうたん山の火口。縁に沿って歩けます。

伊豆大島と違ってこういう場所に人工物(柵とか)がなく、自然そのままというのが三宅島の印象です。落っこちても知りませんて感じ。


初日の夕食、豪華すぎて食べきれません。
ビーフシチュー旨い♪



1/2(月)


今日は東京に帰る日ですが、坪田漁港と阿古漁港での船祝いを見に行くことにします。 まずは坪田の船祝い。
開始時間に出遅れたためか、今年は伊勢エビゲットできず(笑)
諦めて写真撮るのに専念しました。


阿古の船祝いまで少し時間があるので、栗辺の溶岩流から海岸沿いに行きクライミングの崖を目指します。


こんな岩のすぐ脇を歩いて・・


岩場を歩くと滝のある崖につきました。



中央部には小さな滝があります。虹が少し見えますね。


クライミングはしないけど、この岩質には興味津々。
溶岩の固結課程が分かるような断面
教科書みたいだね。


古い溶岩と新しい溶岩の境界面がよく分かるし。

(右側の黒い方が1983年の後からのもので、枕状溶岩が多数見られる。)


近年ボルダリングに最適スポットということで、開拓が進められています。
詳細は、三宅島フリークライミングクラブ(http://miyake-climbing.net/)。

砂浜からすぐに壁っていうのが魅力なのかな??


お茶しに阿古のホテル海楽に寄ったらつきたてのお餅をいただきました。
昨日はもらい損ねたからちょっとうれしい♪


ホテル海楽でお茶しつつ、阿古地区の船祝いを待ちます。
去年はふるさと体験館を昼ご飯や喫茶店として利用したのだけど、今年はふるさと体験館も年末年始お休みなんだよね〜
お茶したり、食事できるところをもっと探索しないとなぁ…


阿古の船祝い

坪田と違って船が密集してないので、どこをターゲットにするか悩むなぁ

民宿の名前と船の名前が同じや似ているのが多いのは、釣り宿が多い島ならではだね。


みかんにお菓子にお賽銭が投げられています。


祭りの後の風景・・・踏みつぶされたみかんが凄いことになっています。


この日の錆ヶ浜港は波がかぶっていて上り便は三池港に変更。御蔵島は欠航になったので30分繰り上げての出港です。


13時半に三池港に到着して宿の人をお別れです。 沖には小さい点だったさるびあ丸が接近、180度転回して着岸しました。


この日も帰省した人たちのUターンでいっぱいです。八丈島から乗った人も多く、2等和室は満席でした。


14時汽笛を鳴らしながら離岸。さようなら。


三宅島の雄山遠景。


すぐに遅めの昼食を・・と食堂に行くも、出港してすぐに船が揺れ初めて、ヨメはとてもじゃないけど食べられそうにない様子。 少しだけ食べて東京湾に入るまでずっと横になっていました。


東京湾に入ると、波が高かったのがどこへヤラといったくらい揺れが静かになります。
エンジンの回転も落として船の速度もゆっくりになり、浦賀水道から2時間近くかけて竹芝桟橋に入港。

のんびりした島旅行もこれにておしまい。
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