2018/7/12 黒部ルート見学会

関西電力が人数限定で募集している黒部ルート見学会というのがあります。
黒部峡谷鉄道から黒四ダムまでの地下ルートは観光客向けには開放されてない
区間なのですが期間・人数限定で募集しています。
ただし平日オンリー&応募数も多くて、数年前から行きたいと思いつつ
抽選に漏れましたが今年競争率の少なめの日を選んで応募したら当選!
ということで平日2日有給休暇を取って行ってきました。


我々の選んだルートは黒部ダム出発コースです。
大町側から黒部ダムに行き、宇奈月温泉へ抜けるルートです。
逆ルートは欅平出発コースといって、こちらのほうが若干競争率は高いかも?

見学会の前日の7/11、北陸新幹線で長野駅まで行き、そこから長野駅始発・大町温泉郷行きの特急バスを使います。
ちなみに在来線で松本まで行き、信濃大町駅を目指すという方法もありますが、そちらのほうが時間がかかるようです。


前泊した宿は、大町温泉郷の黒部観光ホテルです。和室のゆったりした部屋でした。


ちなみにこの大町温泉郷はもともと昔からある温泉ではなく
新しく作った温泉街なので大規模なホテルがきっちりした区画で
建っている珍しい場所です(その分廃墟ホテルも目立ちますが)


翌朝、バスで関電トロリー扇沢駅まで向かいます。平日でほぼ始発ということもあり人はそれほど多くはありません。
ちなみに今年で廃止になるトロリーバス。今では日本でもここくらいしか走ってないので残念です。
来年からはEVバスになるそうです。


数年ぶりに黒部ダムにやってきました。観光放水中です。


ダム脇では、黒部の太陽の特別展示をやっていたので、集合時間まで見学します。


集合場所に集まって、受付、身分証確認。
黒部ルートに持ち込めるのはリュック程度の荷物ということで前泊分の荷物含めてコンパクトにまとめました。
ヘルメット着用してここから普段立ち入れないルートに入っていきます。


まずはトロリーバス乗降口のすぐ奥に待機している専用バスに乗り込んで黒部トンネルをひたすら走ります。

途中トンネルから外をうかがえる場所で一旦停車しました。といっても出てすぐ絶壁なので見るだけですが、
ここの風景を登山道で来て見ることもできますが、黒部峡谷の日電歩道・水平歩道を通るかなりの上級者向けのルートです。


眼下の十字峡の渓谷から偽礫岩が見えます、目視ではっきりわかるくらいデカイ!


作廊谷に到着、バスを降りると今度はインクラインで20分かけて下ります。
ちなみに重量物を搬入するときは、この上屋を外すそうです。
途中のすれ違い点で欅平出発ルートの参加者とすれ違いました。


インクラインから降りるとそこは第四発電所になります。
全部地下施設ですが、広いし応接室とか玄関もきちんとあります。


水車のタービン軸も間近で見ることができましたが・・・風圧が怖いです。


ここの会議室でお昼休憩となります。扇沢で受け取ったお弁当を食べました。


ここからは上部専用鉄道のトロッコ列車を使います。
内径が小さく、途中高熱隧道を通るため、駆動車は蓄電式バッテリーカー&耐熱構造とのことです。


中は頭ぶつけるほど狭くて乗りごこちはイマイチですが、そこは業務用といった感じです。
窓が曇った時用に手動のワイパーがついています。

千人谷駅で途中下車。鉄橋の上にありますが屋根がついているため冬期でも運行できるそうです。
ちなみにこのすぐわきに関電の職員用の宿舎がありました。
真夏なので実感がわきませんが厳冬期は雪崩の巣で大変な場所なのでしょう。


この鉄橋から千人谷ダムが真正面に見えます。こちらも登山の上級者でなければ来ることはできない秘境です。


千人谷駅を出発してすぐにかの有名な高熱隧道地点です。通過するとき列車は減速して職員の方がドアを開けてくれました!
さきほどまで冷気でひんやりしていたのに硫黄臭い熱気が車内に入り込んできて、地熱がまだまだ健在ということがわかります。


欅平の上部専用鉄道の終点に到着しました。

ここからちょっと上ったところにある展望台へ。
深いV字谷になっているのがわかります。泡雪崩で宿舎があの崖向こうまで飛ばされるとは・・・。

ここから竪坑エレベータで200m下り、工事用トロッコに乗り換えて500m走ると欅平駅です。


ここで解散となりました。
観光の人はたくさんいるし文明世界に戻ってきたような感じです。

黒部峡谷鉄道のトロッコ電車に乗って宇奈月温泉へ。1時間以上もかかるので途中寝ちゃいました。
宇奈月温泉ではうなジオというジオパーク関連の展示施設を見学しました。
本当は休館日だったらしいのですが対応していただき感謝!
富山地方鉄道で新黒部まで行き、北陸新幹線で帰宅しました。


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